ゼロから始めるBVE5(9)~他線の設定 3(他線がS字)~

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今回は他線が緩和曲線を含むS字曲線の場合の他線の敷き方です。
サンプルは高崎駅からまたも離れて八木原駅の少し南方です。
こちらも橋梁があるために複線間隔が広がっています。
9009ga.jpg

9009gb.gif
実はこちらも途中で勾配変化点がありますがここでは割愛します。

他線の緩和曲線の座標計算はExcel使用の場合とJw_cad使用の場合で考えてみます。
CADの場合は計算も何もいらないので楽なのですが、CADは慣れてないと難しいですよね。
そんな訳でまずはExcelを使った場合から。

この段階でお断りなのですが、自線が曲がる場合はサイン半波長逓減曲線で計算していますが、
他線の場合は直線の自線を基準に計算すると簡単な3次放物線で計算しています。
仮に自他線を交換する場合がある場合には線形が変わってしまう場合もありますのでご注意下さい。


それではまずは3次放物線緩和曲線のBVEでの考え方から。
9009gc.gif
原点をBTC、x軸を青線y軸を橙線とし、黄色の緩和曲線上の点の赤●の座標を(x,y)とするとx,yは次式で表せます。

  y=x3/6RX

さっそく3次放物線が出てきました。Rは円曲線の半径、XはBCCでのx座標です。
緩和曲線は文字通り曲線で、BTCから赤●を経てBCCに到る行程(実際のTCL)はXよりも明らかに長いのですが、
実際のTCLとXの長さの差はきわめて小さく、実際の軌道敷設でも実際のTCL=Xと近似していることが多いので
BVEでもこれに従うこととします(以後TCL=Xとして記述します)。

緩和曲線に繋がる円曲線は青線からFだけ離れた平行線とBCCからXbの距離の点で接します。
つまりこの円の中心座標はCx=X-Xb=Xa,Cy=R+Fとなります。
F,Xbは下の式で表されますが、簡易的にはF=X2/24R,Xb=X/2で計算する場合があります。
9009gf.gif

円曲線部分を挟んで出口側の緩和曲線はBCCとECCの垂直二等分線(下図赤線)を軸に線対称させます。
9009gd.gif
図中CCLは実際のCCLのx成分を示しています(以下同様)。
角度のある線で線対照したことでETCのx座標は整数ではなくなりますが、その先の接線で座標をとれば問題ないです。

以上の考え方で計算した結果をExcelでまとめました。
◆ 計算ファイルDL ◆ (transition_curve_2 Ver.1.00 2012.10.8)

9009ge.gif
使い方は簡単で、赤枠内のR,TCL,CCL,距離を入力し、橙枠内の距離に対応するXの値を軌道間隔の値として使用します。
(ややこしいですがファイル中のXは先に出てきた計算でのy(=x3/6RX)に該当します)


mapファイルの書き方はCAD使用の後に書きますので、ここで一旦CADで求める場合を挟みます。


CADで書く際の位置関係はExcelの考え方と同一です。
問題はBTC-BCC間を結ぶ3次放物線の緩和曲線部ですが、Jw_cadには3次放物線を描く機能がありません。
そこでJw_cadで描ける曲線で近似することになるのですが、色々試した結果スプライン曲線(分割数=TCL*10)描いた場合が
3次放物線の線形に極めて近い(特定条件で誤差1mm未満)のでこれで代用します。

中間点をBTC、BCCにし、始点と終点はBTCとBCCそれぞれの外方1mmの点にします。
9009gg.gif
これで入り口側は製図終了ですので、出口側を線対照すればオッケーです。


ExcelもCADもS字の片方だけしか求めていないので、(8)~他線の設定 2(自線がS字)~と同様にもう片方を求めます。
mapファイルに記述する構文はBvets5.3より登場した新構文を入れてみました。

Track[1].Position( 3.9090, 0.0000, 2000, 0);
Track[1].Position( 3.9628, 0.0000, 0, 0);

5.2までパラメータが2つだった.Position構文に他線の平面曲線半径(上の第3項)と
縦曲線半径(上の第4項)を設定できるようになりました。(従来どおり2パラメータの構文も残存)
試してみた限りでは自線が直線の場合、もしくは自線が円曲線で他線が直線の場合に使えそうな構文です。
この構文と先に求めた軌道間隔で構文を書いてみました。

91600;Track[1].Position( 3.8000, 0.0000);
Repeater[Rail-001].Begin0(1, 3, 5, 5, Rail-100); //仮設
91875;Track[1].Position( 3.8000, 0.0000);
91876;//上りBTC
91880;Track[1].Position( 3.8002, 0.0000);
91885;Track[1].Position( 3.8020, 0.0000);
91890;Track[1].Position( 3.8076, 0.0000);
91895;Track[1].Position( 3.8191, 0.0000);
91900;Track[1].Position( 3.8384, 0.0000);
91905;Track[1].Position( 3.8677, 0.0000);
91906;//上りBCC R2000
91910;Track[1].Position( 3.9090, 0.0000, 2000, 0);
91915;Track[1].Position( 3.9628, 0.0000, 0, 0);
91919;//上りECC
91920;Track[1].Position( 4.0290, 0.0000);
91925;Track[1].Position( 4.1072, 0.0000);
91930;Track[1].Position( 4.1953, 0.0000);
91935;Track[1].Position( 4.2914, 0.0000);
91940;Track[1].Position( 4.3933, 0.0000);
91945;Track[1].Position( 4.4990, 0.0000);
94949;//上りETC
91950;Track[1].Position( 4.6063, 0.0000);

//ここから一定の割合で軌道間隔広がる

91975;Track[1].Position( 5.1439, 0.0000);
91977;//上りBTC 5.1869
91980;Track[1].Position( 5.2513, 0.0000);
91985;Track[1].Position( 5.3575, 0.0000);
91990;Track[1].Position( 5.4603, 0.0000);
91995;Track[1].Position( 5.5577, 0.0000);
92000;Track[1].Position( 5.6476, 0.0000);
92005;Track[1].Position( 5.7280, 0.0000);
92007;//上りBCC R-2000
92010;Track[1].Position( 5.7967, 0.0000,-2000, 0);

//この間R2000

92020;//上りECC
Track[1].Position( 5.8967, 0.0000, 0, 0);
92025;Track[1].Position( 5.9283, 0.0000);
92030;Track[1].Position( 5.9465, 0.0000);
92035;Track[1].Position( 5.9623, 0.0000);
92040;Track[1].Position( 5.9689, 0.0000);
92045;Track[1].Position( 5.9714, 0.0000);
92050;//上りETC
Track[1].Position( 5.9717, 0.0000);
92450;Track[1].Position( 5.9717, 0.0000);
Repeater[Rail-001].End(); //仮設

9009gh.jpg

9回までのマップファイル全文です。

9773M-map.txt
 →9773M-map(9).txt

structures.txt

bvets structure list 0.02
Rail-100,structures\ballast-5.x

stations.txt

bvets station list 1.01
sta701,高  崎,,,,,0,,0,,,0,0
sta702,高崎問屋,,,,,0,,0,,,0,0
sta703,井  野,,,,,0,,0,,,0,0
sta704,新 前 橋,,,,,0,,0,,,0,0
sta705,群馬総社,,,,,0,,0,,,0,0
sta706,八 木 原,,,,,0,,0,,,0,0
sta707,渋  川,,,,,0,,0,,,0,0

ファイル構成
9003b.gif

コメント(1)

自線も他線もS字のときは、
cadを使わないといけませんか?
  (投稿者: kimagure207 | 2013年06月14日 23:13)
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手計算でもできなくはないでしょうが、非常に複雑になると思います。
  (投稿者: k_40s2 | 2013年06月14日 23:18)
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ぶしつけな質問ですみませんでした。

非常に複雑でもいいので、具体的にどうすればよいのか分かりますでしょうか?

何度も質問すみません。
  (投稿者: kimagure207 | 2013年06月16日 21:48)
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線形をxz平面に置き、自線上の1点(例えば自他線が並行する末端の自線側)をxz平面の原点とすれば自他線いずれの地点も絶対座標を求められます
自線の座標は線上で1mごとに取り、その点を通る自線に垂直な線と他線との交点の絶対座標を求め、2つの絶対座標から2点間の距離を出すことで求められます
  (投稿者: k_40s2 | 2013年06月16日 22:15)
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ひやぁー めんどくさいですね。  でも、がんばります。

どうもありがとうございます。
  (投稿者: kimagure207 | 2013年06月17日 22:57)

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